Gmail For Mobileと日本のケータイメールに思うこと。

MOUNTAIN VIEW, Calif., November 2, 2006 -- Google Inc. (NASDAQ: GOOG) today announced the release of an innovative new mobile client, Gmail for mobile devices. This freely downloadable Java application delivers Gmail users the look and feel of Gmail through a fast, feature-rich interface that's optimized for handheld devices. With the release of this client, Google is taking one more step toward its goal of providing users with quick and easy access to the information they need, when they need it.


http://www.google.com/press/pressrel/mail_mobileclient.html


国内のサービスで言えば、例えば既にYahoo!メールはモバイルで見る事ができたりするのでそんなに大騒ぎするようなことではないのかもしれません、が。


今回のMNPにおいてよく聞かれたのは「番号変わらないのはともかく、メアド変わるのはねー」というもの。キャリア各社があの手この手で自社への移行を促進したにもかかわらず、意外とその件数が伸びなかったことの一因と見て間違いはなさそうです。


PCでのメール利用状況を考えると、契約しているプロバイダのメールアドレスをそのまま使っている人が最近非常に減ってきている印象を受けます。その減少と反比例の関係にあるのは当然フリーのメールアドレス。Yahoo!hotmailが多いのは以前から、最近はgmailをメインのアドレスにしている人も(自分も含め)よく見かけるようになりました。


メールをするという行為は変わらないのに、PCとモバイルとでこんなにも状況が違うのはなぜなのでしょう。答えはおそらくキャリアの囲い込み戦略の「遺産」にあるわけですが。


携帯キャリア各社は契約と電話番号、メールアドレスといった、コミュニケーション上非常に重要度の高いパーソナルインフォメーションを紐付けることで自社に対するロイヤリティを知らぬ間に向上させてきた背景があります。それは「キャリア変えたら変わっちゃうよ」という無言の脅しによる囲い込みだったわけですが。


MNPの登場によって電話番号が自由化されたことにより、この脅しは半分通用しなくなりました。残るはあと半分。この現状からの脱却を推進していくのはテクノロジーの進化なのかマーケティングなのか、はたまたまったく別の一手なのか、ビジネス的にも若干美味しそうなにおいがするので、ここは近々なにかある気がしますね。


現時点では「PCとケータイにおけるシームレスなメール行為」を主な目的としているように思えるこの種のサービスが「ケータイのみでのネット接続者の第一選択肢」になる事ができれば、MMP(MobileMailaddressPortability)なんていう概念が誕生する前に全てが解消されそうです。


ちなみに、キャリア各社にとってもとてもよいことだと思うのです。


・サーバーを無駄に食いまくる大量のメールが自社を経由しない
・それに伴って犯罪等に巻き込まれるリスクが低減
・本当の意味で端末やサービスの魅力によってユーザーがキャリアを選択することになるため、商品開発に注力できる


などなど。ドコモにとってはたまったもんじゃないでしょうが。ケータイ向けフリーメールサービス、はじめておいたほうがいいんじゃないでしょうか。ドコモさん。