上位10パーセント戦略

ラストマン戦略とは、ある所属組織内で自分が一番(最後に立っている人 = ラストマン)になれそうなポイントを見つけて、実際にラストマンになったら対象となる組織自体を大きくしていく、という自分戦略である。


小野和俊のブログ:持続可能な成長を実現する「ラストマン」という自分戦略: 八百屋になりたい人が肉屋に入ってしまったらどうするか?


とても勉強になるエントリ。自己分析的にも周囲からの評判でも器用貧乏なところがあって、もうすこし特化型のスキルを磨く意識をつけないとな、と改めて思いました。それは偉い人がそれを提唱しているからではなくて、自分がもう少し若い頃の経験と重ね合わせて、なのですが。で、ちょっと別の話。


これを読んで思い出したのは高校時代の話。中途半端な進学校で受験勉強に励んでいた私は、どうすればこの学校から目標とする大学にいけるのだろう、と考えたときに、「上位10パーセント戦略」というものを思いつきました。


自分の高校から目標とする大学に合格する人数を全校生徒数で割り(当然分母は厳密に言えば受験する生徒数×受験した学部数にしなければいけないのですが、それは事実上測定不可能なので便宜上。力のあるご父母であれば進路指導担当教諭を詰めてもいいかもしれません 笑)、自分がこの学校の上位何パーセントに入っていればその目的を達成できるか、という数値を計算します。


自分なりにいろいろと数字を分析した結果、だいたい上位10パーセントを切ってくるくらいに入ると目的を達成できる可能性が高そうだと判断し、母校の1学年の生徒数が650人くらいだったので、その上位1割、60位くらいをコンスタントに取ることを意識していました。結果的に、第1志望ではないものの(そもそも第1志望に通るのは学年で1〜2人だったので、目標設定自体を誤っていますが)、それなりの大学に合格する事ができました。


あくまで個人的な成功体験に基づくものであり、かつ私の母校が中途半端でありながら進学校だったので、上位10パーセントに入ると目標達成が可能であった、という特殊な状況なので、汎用的ではないかもしれないのですが、この「上位10パーセント戦略」は私の人生のあらゆるシーンにおいて適用可能な、便利なルールとして確立されています。


もちろん、このルールだけでは通用しないケースも多々存在します。例えば私は司法試験に落ちていますが、その試験自体の合格率が10パーセントに満たないのでそれは当然の結末です。また、ビジネスにおいてはどうしてもエクスクルーシブで仕切ってこなければいけない場面もあるでしょう。そこで「上位10パーセント」だなんていってもそれは笑いものになるだけです。


と、いうわけでこの戦略では残念ながら「ラストマン」にもなれなければ「オンリーワン」も実現不可能です。ただ、これは個々人の置かれている状況によるのですが、自分が関連する諸分野において、特にその数が多い場合、いくつの分野で「上位10パーセント」に入れているか、というのは自己評価をする際になかなかいい指標だと思っています。


特に受験生の皆さん、母校の去年の合格者数と自分の今のポジション、しっかり見ておいてくださいね。そしてもうひと頑張りを!