Google Trends API
いろんな意味でビッグニュース、になる可能性があるニュース。
「まだAPI公開の具体的な日時を述べることはできないが、APIを公開するつもりであることは確かだ。いずれGoogle Trendsをほかのアプリケーションに組み込んだり、Google Trendsのデータを活用したりできるようになるのは確実だ」とメイヤー氏は4日に行ったGoogle Trendsに関するWebキャストでの説明会で語っている。
GoogleがGoogle TrendsのAPIを公開し、ユーザーがGoogle Trendsのデータをダウンロードできるようになれば、マーケティング担当者はトレンド分析を自由にカスタマイズし、新たなパターンを発見できるようになるだろう。そして、製品やサービスごとにうまくユーザーのターゲットを絞れるようになれば理想的だ。
Google、「Google Trends」のAPIを公開へ - ITmedia News
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0712/06/news045.html
あるポータルにおいて任意の検索キーワードが何回検索されたか、というのは、あるポータルに来訪する人々のプロファイル的な構成比が日本のインターネット人口に、そして日本の人口構成比に近づけば近づくほど消費者の意向・動向をマクロ的に捉えるツールとして有効に機能するわけです。
で、Google。いまや国内シェア第2位の検索エンジンとなり、Yahoo!には劣るものの、あくまで参考値として捉えるのであれば、Google Trendsの提供するデータは非常に貴重なわけです。何しろ無料です。
で、今回のAPI公開のニュース。Google Trendsへの最後のリクエストが、今ついに叶ってしまうかもしれません。それは、「検索実数の公開」。
現在のGoogle Trendsでは、あるキーワードの検索回数が「上下」していることは把握できますが、「何回」検索されたかを単独で知る術はありません(力技で憶測することはできます)。しかし、APIが公開され、実際にクエリを投げたときに帰ってくるのは「値」であると予想され、その値は「検索実数」なのではないか、という期待があります。
この「検索実数」はとてもセンシティブに扱われており(その理由は今ひとつわからないのですが。みんな恥ずかしがり屋なんでしょうか)、各ポータルが展開している検索キーワードランキングでも全て隠されています。たとえばこれとか。こういうのは従来のマスコミ的でなんだかなあ、ですよね。せっかくWEBで、せっかく実数値がわかるのに。
ともあれ、GoogleがTrendsのAPIを公開し、Googleでいつ、どんなワードが検索されているのかが明らかになると、他社もなんらか手を打たないといけなくなるでしょうね。さあ、今こそ全てを白日の下に!
(※検索エンジンマーケティングの業界にいる人間であれば、OvertureのEWS(API)たたいて見積もり数字を大量のキーワードに対して毎日取得して、それをDBにストックして「Google Trends+検索実数」的なことができるというのは常識だとは思うのですが、なにしろOvertureデータは「何のデータか」の保証がまったくない厄介なデータです。あくまで「見積もり」であり「予測」なのですが、「何を根拠に」「いつからいつまでの期間の検索回数予測なのか」があまりにもグレーで、これをビジネスに使うには相当根性がいる気がします。)