アーティスト iGoogle


ネーミングセンスゼロだけど、それはご愛嬌。

アーティスト iGoogle
http://www.google.co.jp/help/ig/artist2008/


参加アーティストはAirside、リリー・フランキー日比野克彦隈研吾NIGO®、野田凪、北村信彦、手塚治虫、山根 Yuriko 茂樹の9組。メンツ的にもアウトプット的にも隈先生がやや浮いている気がしてなりませんが、建築家がWEBを構築(ってほどのものでもないけど)するという事実がすでにエキサイティングなので万事オッケーです。


実際にオファーしたアーティストがどれくらいいて、誰に断られ、承諾率で言うとどれくらいだったのかとか、誰のテーマが一番使われているのか、とか、いろいろ気になることが満載ですが、身近にいる人がプランニングしているはずなので、ちと聞いてみたいと思います。教えてもらえるかしら。


ところで、ポータルサイト、もしくはiGoogleのようにポータルになりうるファンクションを提供しているサイトにとっては、いかにユーザーのブラウザ上の「ホームページ」に設定してもらえるかが究極的な目的となっているはずなのですが、現状では「なんとなくYahoo!」とか「なんとなくISPのページ」という状態がほとんどなんですよね、きっと。iGoogleでカレンダーとRSSとアラート表示させてバリバリつかってまーす、便利です! なんていうのはこの業界にどっぷり使っているほんの一部の方々だけのはずで。


スイッチングを目的としてマーケティングする場合、ファンクショナルに訴求しても「一般の」インターネットユーザーには何のことやらよう分からんし、そもそもエモーショナルに訴えるようなプロダクトでもないし、という葛藤の末に生まれたのが、「アーティスト」なんだろうなあ、と。


ちょうど同じような、というのは、市場が割とコモディティ化していて、消費者に欠乏感はなくて、競合他社との差別化も困難で、結果としてスイッチングのハードルが高いというプロダクトの戦略を考えていたのですが、そこで出てきたアウトプットも「ブランド」じゃね? というものだったし。それ、スワロフスキーでコーティングしちゃえばいいんじゃねーの? みたいなね。


技術革新がたくさんある。便利な機能がたくさん生まれる。それはそれでいいのですが、WEBにおいてプロダクトアウトでついてこられる消費者ってまだまだそんなに多くなくて、そう考えると「RSSで情報収集が便利に!」なんていうマーケティングはあまり正解じゃないんだな、と。ちゃんと消費者の目線まで戻して考えないと受け入れられない。


というわけで、最近はブルーオーシャンを探すより、ドロドロのレッドオーシャンでどう戦うかの方が面白かったりしてます。それがすなわちマーケティングだと思うし。野田凪最高。