Webデザインの「プロだから考えること」
インプレス、すべらんなあ。
- 作者: 鎌田貴史,中村洋基,水藤祐之,深澤洋介,遠崎寿義,佐野勝彦,勅使河原一雅
- 出版社/メーカー: インプレス
- 発売日: 2008/03/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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Webにかかわる人は必見。「サイトとか、デザインとかでしょ。営業には関係ねーな」とか言ってると、1年後くらいにはこの業界にいられないっすよ、いやまじで。
あと、反応としては「悔しい」がおそらく正解。「すげー」だけで終わる人はアクションに落ちないし、「たいしたことねーな」と思う人はアウトプットすれば良いから。
で、印象に残ったところを、未来の自分のためにメモ。
たとえば、自分の好きな女の子の興味をひくためにWebサイトを作るとしたら、どんなものがいいだろうか、と考える。
そのためには女の子のことをたくさん知らないといけないわけです。
でも、本当は、マウスボタンを「押したとき」に反応するほうが気持ちいいはずだ。なぜなら、世の中のボタンのほとんどがそうだからだ。(中略)一見すると、どうでもいいようなところだが、でもこういうこだわりが気持ちのいいデザインにつながる……と思う。
これは大事だと思う。クリックとかオンマウスっていう概念が諸々あるアクションの中で神聖化(共通言語化)されているが故にユーザビリティや表現が限界に来ているかもしれない、っていうのは思っていたこと。もっと自由にできるはず。やらなきゃいけないはず。
この「Webサイトを通じて、別の人がそこにいることが感じられる」という特徴は、これらの作品が作られた頃から、10年以上経った今でもなお変わらないインターネットの最大の魅力であり、本質であると思います。
メディアアートとしてのWebサイトを考えるときには重要な概念。ただ、商いにするときはどうなんだろ。
もし、新聞広告や雑誌広告をそのままWebサイトに載せたとして、新聞記事も雑誌記事もないのにユーザーはそれを見るだろうか。15秒のテレビCMだけを載せたとして、そのあと見たい番組もないのに、それを見るだろうか。広告としてのWebサイトの情報は、ずいぶんと心もとない立場にいるのだ。
コンテキストの不足。「広告としてのWebサイト」は何処へ向かうのか、ちゃんと考えなきゃいけない。
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もともとこの業界に足を突っ込んだのがデザイナーから、ということもあり、複雑な心境になりながら読み進めました。インタラクションを実現するための知識とアイデア。それだけあれば幸せだし生きていけると思ってガリガリ勉強してた頃の気持ちを思い出さないといけないな。本質は変わっていないはずだし。
いい本ですよ。
※2008年8冊目