経営戦略を問いなおす
何度聴いたり、何度作っても「戦略」と言う言葉がしっくり来ないので再読。
- 作者: 三品和広
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/09/01
- メディア: 新書
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第1章 誤信(いつでも誰でも戦略?/何が何でも成長戦略?/戦略はサイエンス系?)
第2章 核心(立地/構え/均整)
第3章 所在(戦略は部課長が考えろ?/我が社には戦略がない?/戦略は観と経験と度胸!)
第4章 人材(企業は人選により戦略を選ぶ/傑物は気質と手口で人を選ぶ/人事は実績と知識で人を選ぶ)
第5章 修練(文系学生に送るメッセージ/中堅社員に送るメッセージ/幹部社員に送るメッセージ)
で、以下、メモ。
ある時代に偉業を残した経営者が、別の時代に通用するとは思えない。その意味で、リーダーシップの有効性はコンテクストに依存する。
戦略の相対性。コンテクスト、つまり多様な変数がぴたっと一致する瞬間は二度と訪れないわけで、それがケーススタディの限界。「エクセレントカンパニー」のジレンマ。
答えは立場間ギャップにあります。経営者が考える戦略は、会社をどうしたいです。ところが「戦略がない……」とつぶやく社員が探し求めるのは、自分が担当する事業をどうしたいのかという会社側の意思表示です。
ミドルマネジメントの腕の見せ所、ってことかしら。
予想外の新しい展開にリアルタイムでどう対処するのか、それが結果として戦略になる。これが私の暫定的な結論です。従来の能動的戦略観と対比させるなら、受動的戦略観と呼ぶのが妥当かもしれません。
ゼロベースで場当たり的に、と言うわけではなく、ある程度の方を決めておいて判断の質を上げ、量を減らしておかないと回らないと思う。きっと。
それにしても経営、面白そうだな。現場も面白いけど。