次世代住環境への挑戦!建築家・隈研吾氏に聞く

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難解な理論を構築する方も多い建築界ですが、隈氏の言葉はいつでも明快です。

「10宅論」を書いたときは、公の時代から私の時代へという流れが建築の世界にもあるのでは、と感じていました。すべての「私」が自分でデザインする時代になってきたのではないか、と。そこで、住まい全体を10に分けて、建築家のデザインしたものはそのうちのひとつの類型、10分の1でしかない、との意識で書きました。
 その後も、そうした状況はどんどん進んでいって、「一億総住宅デザイナー時代」とさえ思えます。昔と違って、住まいづくりに“人生をかける”人が多くなっているのではないでしょうか。
 ある写真家の住まいを設計したとき、建て主であるその写真家は、本業である撮影の仕事を断って、現場に始終、足を運んできていました。平面図を描いたら、次の打ち合わせでそれを3D立体画像のパースにしてきて、「こんな感じですよね、家具の大きさと空間のバランスは」と問いかけてくる。建築家が理想の姿を考えてそれを与える時代は完全に過ぎ去りました。


現状認識、原因究明、そして展望と、短いながらも興味深いインタビューです。
建築に興味がない方でも頷きながらお楽しみいただけるはず。