ファンタに見るCGCMの可能性

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このブログをご覧の方には説明不要だと思いますが、念のため注釈しておくと、CGM="Consumer Generated Media"、CGCM="Consumer Generated Commercial Message"です。

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テレビCMで大々的に「TVに出よう!」とプロモーションを仕掛けていた、ファンタのユーザー参加型CM制作プロジェクト。徐々にそれらしいものがWebに上がってきているようですね。

ファンタだよ!TVに出よう
http://www.fanta.jp/


ただ、アップロードされているコンテンツの質は正直「……」といった感じ。中にはNikeの「キメワザバトル」に応募し忘れただけなんじゃないか、と思わせるものもあったりして、前途は多難のようです。
(これ→http://www.fanta.jp/#/play2/5/


で、なんで今回ファンタのサイトに訪れることになったかというと、偶然テレビCMを見たからなんですが、CGCM「風」に作られたこちらのCMは非常にクオリティが高い、なんていう堅苦しい言葉は使わなくていいですね。爆笑しました。

ファンタだよ!TVに出よう > 「腹芸」篇
http://www.fanta.jp/#/cm/1/
※ほかの作品もからっと笑えるものばかりです。ぜひ。


正直「プロっぽさ」が画面からひしひしと感じられ、「ほんとにこれ、CGCMなのだろうか」という疑念が頭から離れませんが、コカコーラがうたっているとおり、本当に応募作品の中から出演者を発掘しているとすると、CGCMには大きな可能性を感じざるを得ません。


※実はプロ(つまり劇団員とか絡めたやらせ)なんじゃないの? というのは今回は議論の対象からはずして考えています。真実を知る術を私は持ち合わせていないので。


これらのCMが購買に結びつくかどうかというのは、おそらくこのプロモーションではそれほど重要ではなくて、ファンタというプロダクトがメインターゲットとしているであろう中高生男女に対してのブランド接触態度を示す諸スコアが上昇、改善していればOKという目標設定をしているはずでしょう。「ファンタのCM見た? あれやばくね?」という会話が学校で繰り広げられていることが容易に想像できるので、ここまでは順調な滑り出しかな、と。


どこまでをCGCMと呼ぶべきかは議論の余地がありそうですが、すべてユーザーに任せるのではない、クリエイターとユーザーが協業して作り出すもの、つまりは「半CGCM」とでも呼ぶべきものには非常に大きな可能性がありそうですね。キムタクだろうが速水もこみちだろうが、妻夫木くんがauからDocomoに乗り換えようが関心のなくなってしまった視聴者、消費者にとっても、隣人や友人が出演するCMには興味があるでしょうし。


逆に「純粋CGCM」というか、ユーザーにすべてを任せるというのはなかなか実現しなさそうです。今回のアップロードされたコンテンツを見てもそれは感じますし、そもそも広告主に対するアカウンタビリティを考えれば、プロモーションの根幹の部分をブラックボックスにする施策は成立しない、成立するべきではないでしょうから。


ファンタについてはテレビCMのできがよすぎるので、ユーザーが投稿した「生の」動画がとてもしょぼく見えている点、あとはコンテンツごとにURIが設定されていない点を除けばとても楽しいキャンペーンになっていると思います。現時点では4本しかCM化されていないようですが、今後ますます増加してくれますように。。


毎日ファンタオレンジ飲みながら期待してます!