日本の(WEBの)未来を作るために欠かせないこと、そしてYahoo!がGoogleに勝つには


いいサービス。広がってほしいな。

かな棒くんWebは、サイトを閲覧する外国人や子供など、日本語を読むことが苦手な利用者に対し、アクセシビリティを確保するため、自治体・企業サイトの漢字によみがなをふる機能を提供するサービス。


自治体・企業向けサイトのよみがな変換ASP「かな棒くんWeb」サービス開始 - CNET Venture View
http://v.japan.cnet.com/news/article/story/0,2000067548,20361433,00.htm?ref=rss


で、


Yahoo!にいた時代にきっず(http://kids.yahoo.co.jp/)のサービスに関わっていたことがありまして、当時はどんなにいいコンテンツを作っても、キッズgoohttp://kids.goo.ne.jp/)にあってY!になかった「ふり仮名機能」が実装できず、競合リサーチを行ってもいつもそこを突かれて今ひとついい評価をいただけなかった記憶があります。PVやUUではかなりの差をつけて勝っていたものの、「いつか抜かれる」とビビリながら日々をすごしておりました。


結果としては現在すでにY!きっずにもふり仮名機能が実装され、その部分での機能差はなくなったので、あとはコンテンツやスキームでの勝負になっているようですが、どちらのサービスも決定打はなく、トラフィックを誘導する力でY!がそのリードをキープしている、といった状況でしょうか。


ところで、マーケティング目標としてLTVの向上が叫ばれる昨今、この種のサービスは必要不可欠であり、かつ、かなり考え抜き、作りこまなくてはならないな、と思うわけです。PC、そしてWEBとのファーストコンタクトが年々若年化している状況にあって、「子ども向けサービス」というのはきわめて重要で、それは出生人口が減っているように見えてWEBへのアクセスが可能な若年ユーザーは増えているはずなので、人口統計学的にも間違っていないはずで。


で、ここにY!がGoogleに勝てる突破口があるような気がしていまして、同時に、Googleが取り組むべき課題がここに潜んでいるような気がしているのです。


優秀な大学生、もしくは大学院生に対してはきわめてオープンな施策を採り、積極的にイメージアップ戦略、もしくはリクルーティングを行っているGoogleですが、より早いタイミング、たとえば中学生、小学生、もっと言うと幼稚園生に対してローンチされているサービスというのは現在存在しません。


ちなみにY!もGoogleと同じように優秀な大学(院)生の確保に必死なようですが、近年は根こそぎGoogleにやられているようですね。


であれば、そこで無理に競合することなく、初めてPCにさわり、初めてWEBと接触する若年層に対して強力なマーケティングリソースを注入するべきだと思うのです。今この瞬間にホームページの設定をY!からGoogleに変更しようとしているユーザーは、果たしてYahoo!きっずを使っていたのか、そして継続的にY!からマーケティングメッセージを受け取り続けていたのかというと、きっとそうではない、と思うのです。


流れの速いこの業界、目先の利益も大事なのですが、もうすぐやってくる「高速道路に乗った新人類」を獲得する競争が、そろそろ始まってもおかしくないのにな、と思っている次第でございます。