HIROSHIMA(ヒロシマ)


美しい。


これからのスタンダードを目指して「Yチェアのような愛される椅子」としてデザインしたのが「HIROSHIMA(ヒロシマ)」だ。深澤はウェグナーの仕事の偉大さを思いながら、温かみがあり、精緻で、清浄なイメージの日本の木の椅子をつくった。「全体に柔らかなラインなんだけど、影と光がシャープに出る椅子」だという。


深澤直人×老舗家具メーカー、マルニ木工 木のイスとテーブル | ライフスタイル | エキサイトイズム
http://www.excite.co.jp/ism/concierge/rid_1207/pid_3.html


Yチェアを目指してYチェアを軽く超えたと思う。


深澤直人のデザインは、失敗作を除いては本当に無駄がないし、物質そのものだけでデザインを終えようとしない(今回で言えば光と影)のが良い。


思えば、物質そのものだけでデザインを完結しようとしているプロダクトが多すぎる気がする。作りこまれたパーフェクトな造形って、コミュニケーションを生まない。人もプロモーションもデザインも、ちょっと「ツッコミどころ」を残すところが必要。


つっこまれてもアイデンティティを維持しながら可変性を失わない。それが目指すべきところ。自戒。