高橋てい一/第一工房展

http://www.toto.co.jp/gallerma/ex031122/



2003年11月22日〜2月7日、ギャラリー間。

すべては手から始まる。原始の時代から現在に至るまで、人がモノを創るために、はじめに動かしたものは手であり指であった。指は露出する脳といわれる。
手とモノとの直接的な対応がモノを創る時の変わることのない姿だ。そして意思の伝達もまた、人と人、顔と顔が直接に向い合ってはじめてその意思は最も確実に伝えることができる。この二つのことが今危うくなっている。その事はすべての人が知っているに違いない。
では、今、何故その事への反省と対応が声をあげていわれないのか。それには様々な理由があるだろう。その最大なものは、電子機器の驚異的な進歩と、世界規模の「経済の仕組み」という巨大な怪物の中で、その様な危惧が圧しつぶされているからだ。
建築が人と、そしてその人達の社会と強く結びつくためには、どうしてもその建築を創る人と、その建築に関わるすべての人達とのface to faceの会話が必要なことは、時代を超えて必須なことだと信じている。
こうした思いが、今、お目にかけるいくつかの建築に対しての私達の深い反省と、そしてささやかな満足感の中でも消えることはない。


より深く知りたい方はTOTO COM-ET内の淵上正幸のアーキテクト訪問記
(→http://www.com-et.com/colonne/002/)の「高橋てい一氏の全貌」
(→http://www.com-et.com/colonne/002/teiichi/teiichi.htm)を是非。予習しましょう。