オランダが生んだ靴の魔術師「ヤン・ヤンセンの世界」展

http://www.parco-art.com/parco_museum/jansen/


2004年3月20日〜5月9日、パルコミュージアム

私達の日常生活に欠かせない靴。----この靴は、履いて歩くという人間にとって最も基本的な機能を備えながら、デザインという魔法によって驚くほどユニークなオブジェに変貌するものといえます。
ヤン・ヤンセンは、そんな靴のデザインの秘密を知っている世界でも数少ない突出したデザイナーの一人です。
フランスやイタリアなどと比べファッション世界で国際舞台にとりあげられる機会が少ないオランダにあって、彼の存在は60年代より今日まで極めてアヴァンギャルドでユニークなものであり続けてきました。
竹を大胆に靴の構造に用いた‘バンブー・シューズ’(1973年)や、‘ハイヒール・スニーカー’(1977年)は、彼の極めて独創的なデザインとして一世を風靡しました。
また、92年の大流行に先駆けて発表した厚底靴(1989年)は彼のトレンドセッターとしての役割を物語るものであり、‘浮いたヒールのある(ヒールのない)’モデル(1989年)は、技術的にも美学的にも靴の歴史において画期的な出来事とされています。

一方でヤンセンは、ディオールシャルル・ジョルダンなどのブランドのデザインをフリーランスとして請け負ったり、現在も世界中でコピーされ続けている極めて機能的なユニセックスシューズ‘Bruno(ブルノ)’(1981年)を生産するなどの実績も残してきました。アバンギャルドにして巨匠である彼の靴は、欧米では高く評価されています。
本企画は、そんなヤンセンの世界をあますことなくご紹介する日本で初めての試みです。日本公開に先立って本展は2002年2月から5月までオランダのハーグ市立博物館で、また、8月より10月までドイツの革と靴の博物館で大回顧展として開催され、大きな反響を呼びました。
様々な時代の流行がリミックスされる今日、ヤンセンの靴のデザインの軌跡をたどることは極めて意義深い試みであり、日本においても大きな話題を呼ぶものとなることを確信いたします。


作品、つまり靴を130点も一度に見れるというのはなかなかない機会なのでは、と思います。
ちょっと先の話ですが、いかなきゃ。