久々に


にゃんころ先生に手ほどきを受け、久々にアートトリップ。って言うほどのモノでもないけど。まずは東京都現代美。ダムタイプの舞台音楽担当だった池田亮司氏。

作曲家/アーティスト 池田亮司
知覚と身体感覚の限界領域を探求する


日本の電子音楽分野の第一人者として、世界中から注目されている作曲家/アーティスト、池田亮司。絶えず人間の感覚能力とテクノロジーの臨界点に挑むような、洗練された彼の作品やパフォーマンスの数々は、今や音楽だけでなく建築、映像、ダンスといった表現ジャンルを超えて、幅広く大きな影響を与えています。
私たちの知覚する世界を、サイン波やピクセルといった最小単位にまで突き詰められた「データ」として捉え直し、それらを再構成することで、全く別の世界体験を作り出すこと。それ自体は不可視である「データ」を、音と光の関係性によって記述することに、池田は映像・音響作品を通して取り組んでいます。
本展では池田亮司の本格的個展として、大規模かつ精緻に構成された映像インスタレーションを中心に、新たな知覚領域を探求する彼の作品を展示いたします。


+/- [ the infinite between 0 and 1 ] Ryoji Ikeda 池田亮司
http://www.ryojiikeda.mot-art-museum.jp/


とても良かった。何か書くと全て書いてしまいそうなので書きませんが、スケールが、そして空間が。ナイスコーディネート。あと、池田亮司はもちろん、常設展に心揺さぶられる作品がたくさんあった。特に始めて本物を見た加藤美佳がとにかくすごかった。対面に奈良さんの作品があったこともその衝撃を増幅させたと思う。あとはマシュー・バーニーやっぱり好きだな、とか六本木アートナイトで見た「ジャイアントトらやん」がいてびびったりとか。


だいぶ行っていないうちにミュージアムショップが変わってた。友の会会員になろうと思うがここはステイ。で、続いて清洲橋の近くの例のビルへ。


小山登美夫ギャラリー、最上階はジェラティン展。インスタレーションが始まる直前だったためか、人がごった返して満足に見られず。ひとつ降りて「ナオミ・フィッシャー展 "ライン・イン・ザ・サンド"」

「今回の展示では、ナオミ・フィッシャーの作品のなかでも親しみのあるモチーフ――力に満ちた下着姿で自然を慈しむ貴婦人――から、おそらくそこまで親しみのないもの――ひかえめな(抑圧された)自然、日々の題材を冒険するもの――まで、何気ない小さな宝石のような写真作品が、壁じゅうに散りばめられます。これらの作品に描かれた主題の多様さは、フィッシャーの視点の広さ、豊かさを雄弁に語っています。また本展覧会で展示される新作ペインティングは、前作から出発したのち、鑑賞者をフィッシャーの一連の思考の中心へといざないます。彼女の意識下、夢、そして写真から導かれる思考。新作ペインティングとともに多様な写真を展示することによってこの展覧会は、フィッシャーの世界への何層にも重なった、視覚的な旅へと出発できる空間となっています。」


 - アガサ・ワラ


Tomio Koyama Gallery | ナオミ・フィッシャー
http://www.tomiokoyamagallery.com/exhibitions/p/KIYOSUMI/2009/0411NaF/jpn.html


本質じゃないだろうけど、ペインティングより写真がよかったなー。で、hiromiyoshiiでhiromix

HIROMI YOSHII / exhibition / ヒロミックス|早春、心の輝き
http://www.hiromiyoshii.com/jp_site/exhibition/EarySpring.html


久々に見たhiromix。絵を描いたりムービー出展したりしてたけどやっぱり写真だと思う。写真。で、タカイシイギャラリーは伊藤存

この展覧会が始まる頃はいつも通りだと、やっぱり桜とかすごい咲いてるんじゃないでしょうか、でも桜植えすぎでやばいと思うんですが。個人的には、そういう象徴的なものよりも、色々と蠢きだす春に分があると思います。この展覧会は個展なので、個人的に分のあると思っていることの肩を持って作れたらと思い刺繍しています。刺繍のストロークを測ってみると3 mm〜235 mmというところでした。この幅のストロークがくっついたり、はなれたり、かさなったりしながらぞわっとすればオッケーです。
伊藤 存


伊藤 存 「四月パカ」|タカ・イシイギャラリー
http://www.takaishiigallery.com/jp/exhibitions/2009/April-Pool/


素敵。でも、現代美の常設展にあったやつの方が素敵。展示環境も影響してると思うけど。


まだまだいろいろ見たけど、とりあえず心に引っかかったもののみ。清澄、ちょくちょく行かないといけないと思った。あと、ビルのどこかに赤いあんちくしょうがいる。



Don't miss it!


余談。昔、美術専攻でもない自分が種々の作品をきちんと「見る」為にひたすら関連知識についての勉強をしていたことがあった。5年前くらい。で、仕事が忙しくなってそもそもギャラリーはおろか美術館にも通えなくなったことでその頃の知識はほとんど抜け落ち、結果として「リアルに素人」に戻っていて、そのことが良い方向に働いている気がする。今でも当時詰め込んだ知識が頭の片隅に残っていて、たまーに顔を出したりするけど、必死に理解したりしようとせず(できないし)、向かい合うその対面にあるオブジェクトをただただ感じる、ということがようやくできるようになってきた。良いのか悪いのか分からないし多分どっちでもないんだろうけど、気持ちいい。


で、こういう時間を過ごすと論理的脳みそに戻すのに時間がかかるのが玉に瑕。それもまた楽しいんだけどね。猫が鳴いてる。にゃー。